学校も完璧じゃないですから、馴染めなくて不登校になったらどうしよう。。って考えてしまいますよね。
安心してください。
その場合はフリースクールが選択肢にあります。
本記事では、フリースクールについて事例を交えて解説します。
概要をイメージしてもらえると思うので、ぜひ読んでいってくださいね。
フリースクールとは?
フリースクールは、主に不登校の子どもたちを対象に、学校外で学びを提供する教育施設です。
学校内でフリースクールを実現した『校内フリースクール』もあるので、よければ読んでみてください。
ここでいう不登校はどういう場合を言うかというと、まず『教育機会確保法』(通称)において、『不登校児童生徒』として以下のとおり定義されています。
不登校児童生徒 ;
相当の期間学校を欠席する児童生徒であって、学校における集団の生活に関する心理的な負担その他の事由のために就学が困難である状況として文部科学大臣が定める状況にあると認められるものをいう。
さらに、この『就学が困難である状況』を、『義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律第二条第三号の就学が困難である状況を定める省令について(通知)』は以下のとおりに説明しています。
何らかの心理的、情緒的、身体的若しくは社会的要因又は背景によって 、児童生徒が出席しない又はすることができない状況(病気又は経済的理由による場合を除く。)とする。
フリースクールは、このような子どもたちに対して個別のニーズに応じた学びの場を提供し、再び社会と接する機会を作る役割を果たしています。
文部科学省のフリースクールに対するスタンス
文科省は、近年、フリースクールを正式な学びの場として認識し始めています。
2020年には『教育機会確保法』が施行され、学校以外の学びの場(フリースクールやオンライン学習等)も含めた学びの多様化が進められています
この法律は、不登校の子どもたちが自らに合った学習環境を選択できるようにすることを目的としており、フリースクールがその一つの選択肢として社会的に認められつつあります(参照;『不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)』)。
その証拠に、文科省は、小・中・高等学校の不登校児童生徒が学校外の機関で指導等を受ける場合について、一定要件を満たすとき校長は指導要録上『出席扱い』にできることとしています。
さらに、学校外の施設に通う場合には学割定期券の適用も可能としています(参照;資料4(その2) 不登校の児童生徒への支援について)。
フリースクールの種類
通学型
学校のように、校舎に通学するタイプのフリースクールですね。
例えば、フリースクールFor Lifeさんなどが通学型の例として挙げられます。
『達成感』『連帯感(協調性)』『自分との対峙』『自己肯定感』『他者へのいたわり』といったことが学べるよう、様々な体験活動を提供しています。
実際に生でいろんな体験ができる点がいいですね。
オンライン型
たくさんありますが、SOZOWさんなどがオンラインフリースクールの例として挙げられます。
オンライン型だと、自分のペースを守れるので、マイペース派の生徒にとっては安心して学んでいけますね。
出席認定の仕組もありますので、進学にも安心感があります。
フリースクールの教育内容と特徴
フリースクールでは、子どもたちの個別の状況に応じた柔軟な教育が提供されており、その内容や特徴は多岐にわたります。
『教育機会確保法』の枠組みの中で、フリースクールは学業支援や心理的ケア、社会的スキルの向上などを多角的に提供しています。
個別指導と少人数制
フリースクールの最特徴の一つは、少人数制の学習環境です。
通常の学校では30人とか40人で非常に多くの生徒を相手にするので、指導もある程度は画一的なものにならざるを得ません。
一方のフリースクールは、個別のニーズに応じた指導が可能であり、生徒一人ひとりの学習ペースや興味に合わせたカリキュラムが提供されます。
特に、不登校の原因となっている学習の遅れや、授業についていけないと感じている生徒にとっては、個別指導が大きな支えとなります。
ゆっくりな生徒も安心ですね。
学習が早すぎる生徒は。。フリースクールよりも、ギフテッドの方向で検査を受けて、ギフテッドの生徒が集まる環境に進んだ方がいいかもしれません。
心理的サポートの提供
フリースクールでは、学業面の支援だけでなく、心理的なサポートにも力を入れています。
専門のカウンセラーや心理士がケアを行うわけですね。
For Lifeさんにも、臨床心理士や精神科医、特別支援教育士、精神保健福祉士などが揃っています。
文部科学省は、不登校の要因として『緒的な問題や家庭環境、いじめなど』が関わっていると指摘しており、こうした事情が生徒の心理面に影を落としている場合があるんですよね。
心の面からもサポートが必要な状況だってあり得るわけです。
学校以外の学びの場としての役割
フリースクールは、単なる『学校の代わり』ではなく、子どもが社会とのつながりを保ちながら、自分らしいペースで成長できる場所としての役割を担っています。
文部科学省は、『学校に通わなくても成長し、社会とつながり続けることが重要である』と強調しており、フリースクールはその一翼を担っています。
活動の中には、体験学習やボランティア活動、地域との交流などが含まれ、子どもたちが実社会での経験を積む機会を提供します。
For Lifeさんのカリキュラムを見ても、仕事体験や地域の施設との交流を取り入れていることがわかります。
卒業後の進路
フリースクールは、不登校の子どもたちに教育を提供するだけでなく、卒業後の進路サポートも重要な役割を果たしています。
子どもたちがフリースクールで過ごした後、次のステップとして多様な進路が考えられており、それぞれに対して適切な支援が行われています。
みなもというフリースクールの例では、フリースクールの後は、高校や大学、専門学校に進んだパターンが一番多いそうです。
また、もともと在籍している学校に再び通い始める生徒もいるようです(参照;みなもの卒業生の進路)。
ちゃんと選べば、その後の人生のサポートもしてくれるフリースクールもあるので、そこは心強いですね。
まとめ
本記事では、フリースクールをご紹介しました。
以下にまとめます。
本記事のポイント
- フリースクールとは、主に不登校の子どもたちを対象に、学校外で学びを提供する教育施設
- 文部科学省は、フリースクールを正式な学びの場として認知
- フリースクールには、通学型とオンライン型が存在
- フリースクールの教育内容と特徴は以下のとおり
- 個別指導と少人数制
- 心理的サポートの提供
- 学校以外の学びの場としての役割
- 卒業後の進路として、高校、大学、専門学校への進学や、在籍校に戻ることも