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STEM教育におけるプログラミングの位置付け、各国の取組みや将来性

2023年6月3日

STEM教育におけるプログラミングの位置付け、各国の取組みや将来性
子どもの将来を考えると、STEM教育の中でもプログラミングを身につけておいてほしいんだけど、安心して学習できるんだろうか。。??

 

そういった疑問や不安に対して、答えを提供するために記事を書きました。

こんな内容で応えます。

 

ポイント

  • プログラミングとは
  • STEM教育におけるプログラミングの位置付け
  • プログラミング教育に対する取り組み
  • プログラミングの将来性
  • 家庭でのプログラミング学習

 

プログラミングへの向き合い方がわかるようになると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

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STEM教育とは

STEM教育とは

STEM教育とは

 

STEM教育とは、以下の頭文字をとったものです。

  • Science(サイエンス、科学)
  • Technology(テクノロジー、技術)
  • Engineering(エンジニアリング、工学)
  • Mathmatics(マスマティクス、数学)

 

科学、技術、工学、そして数学。

つまり、STEM教育は理系教育なんです。

 

STEM教育の解説記事を用意したので、参考にしてみてくださいね。

 

 

プログラミングとは

プログラミングとは

プログラミングとは

 

プログラミングは、コンピュータとのコミュニケーション言語を操る行為のことです。

コンピュータは、特定の言語で書かれた内容にもとづいて動きます。

この内容を特定の言語で書いていくことを『プログラミング』といいます。

ペンや鉛筆で書くわけではなくて、キーボードをつかって打ち込んでいきます。

 

STEM教育におけるプログラミングの位置付け

STEM教育におけるプログラミングの位置付け

STEM教育におけるプログラミングの位置付け

 

STEM教育において、プログラミングはTechnology(技術)のひとつです。

ほかにも、Technologyには、通信技術やコンピュータ関連の技術が含まれます。

要は、STEM教育のTechnologyは、いわゆるICT(Information & Communication Technology、情報通信技術)のことなんですよね。

 

プログラミング教育に対する各国の取り組み

プログラミング教育に対する各国の取り組み

プログラミング教育に対する各国の取り組み

 

プログラミング教育に対して、世界や日本ではどのように取り組まれているのか説明します。

 

世界

アメリカ合衆国(カリフォルニア州)

アメリカ合衆国のカリフォルニア州には、シリコンバレーがあります。

プログラミング教育もさぞ力を入れているのでは。。と思うのですが、州の教育局が定めるカリキュラムには規定されていないんです。

学校ごとの裁量でプログラミング教育を行っているわけですね。

一律に決めるよりも、自由にどんどんやらせた方が、カリフォルニア州というIT先進地域としてはいいのかもしれませんね。

文科省の資料を読むかぎり、州が全面的に進めている雰囲気はありません。

『やる人はどんどんやり、ドリームを掴めばリターンが桁違いに大きい』といった状況で、シリコンバレーのようなIT強化地域が出現しているのだと考えられます。

 

香港

香港のICT教育には、以下の2つの柱があります。

  • カリキュラムの開発
  • 教育におけるIT

そして各柱はこのような構造になっています。

香港の二つの柱

香港の二つの柱

 

カリキュラムの開発に関しては、中学校と高校でKLA(Key Learning Area、重点学習領域)を明確にしているんですね。

その重点学習領域の中にTechnology Educationがあり、プログラミングを含めたICT教育を行なっています。

教育におけるIT(ITE)では、IT環境整備とともに学ぶ力の強化を進めており、その中でプログラミング教育を行なっています。

どの柱も、プログラミング教育に行きついているんですね。

 

スウェーデン

スウェーデンでは、義務教育の9年間にプログラミング教育はありません。

その後の上級中等学校では、以下のコース分けの中でプログラミングの教科があります。

スウェーデンのプログラミング教育

スウェーデンのプログラミング教育

画像出典

スウェーデンではしっかりとプログラミング教育が行われていると思いきや、義務教育の後の職業訓練コースだけなのですね。

 

シンガポール

シンガポールのプログラミング教育は本格的です。

90年代から教育分野にICTを導入してきているのですが、知識集約型経済でどのように成功するかに焦点が当てられているようです。

また、学校への人員配置も充実しており、学校全体のICT施策を考えるICTマネジャーや、担任の先生に指導するICTトレーナー、ネットワークの管理をするネットワークエンジニアがいるそうです。

このような充実したICT環境でプログラミングを学んでいるのが、シンガポールなのです。

参考記事

 

イスラエル

イスラエルは実はIT先進国なんです。

1970年代半ばからコンピュータ教育の必要性を認識して教育カリキュラムの充実に取り組んできました。

さらにイスラエルの教育省は、1991年から段階的に、プログラミング言語だけではなくアルゴリズムの理解やプログラムの実装を学ぶカリキュラムを高等学校に導入してきました。

2000年からは、コンピュータサイエンス教員センターを設立して、専任の指導者の育成にも励んでいます。

出典:文部科学省レポート

 

日本

日本もそれなりに力を入れ始めています。

政府が掲げたSociety5.0という未来の社会の姿に向けて、文部科学省は以下の2つを新たな学習指導要領のポイントとしています。

  • 情報活用能力の育成
  • ICT活用

ざっくり言うと、まずは情報能力を言語能力と同等に扱い、『学習の基盤となる資質・能力』に位置付けたんです。

そうなると、学校で国語を習うのと同じようにプログラミングを習うことになります。

また、教育の場でICTを活用することで、プログラミングを学びやすい環境、および、学んだことを生かしやすい環境を整えています。

参考記事

 

プログラミングの将来性

プログラミング教育に対する各国の取り組み

プログラミング教育に対する各国の取り組み

 

プログラミングを学んで将来ちゃんと食べていけるか不安になることもあるでしょう。

そこで、プログラミングの将来性について説明します。

 

僕は、まるで決まったことのように未来を語るのは好きではないので、単なる『予想』と思って読んでくださいね。

 

プログラミング言語の入力は、近い将来に人工知能に取って代わられるでしょう。

その根拠は、人工知能プログラムChat GPTの登場です。

Chat GPTは、すでにプログラミングができるんです。

欲しい機能を明確に伝えられたら、Chat GPTはその機能の実現のためのコードを回答してくれるのです。

 

人工知能はそこまで成長しているんですよね。

ただ、ちょっと考えてみてください。

 

人工知能は生身の人間のように休憩も必要としませんし、睡眠もしません。

コンピュータの処理速度の限界に合わせて最速で学び、成長していきます。

あらゆるプログラミングを難なくこなす日は近いでしょう。

 

ただ、プログラミングと人間をつなぐ役割は必ず残ります。

Chat GPTにプログラミングをやってもらっても、その中身が安全なものかを検証する必要がありますよね?

素人にはわからないレベルでミスがあったり、危険なコードを紛れ込ませているかもしれません。

人工知能と生身の人間を、プログラミング言語を介してつなぐ役割は必要です。

 

また、人工知能がプラグミングを担う未来の到来は濃厚だと思いますが、人工知能そのものもプログラミングで成り立っています。

『人工』ですからね。あくまで人間がプログラムして作ったものです。

人工知能が人工知能をプログラミングで生み出すことも可能になると思いますが、それを許してしまうと収集がつかなくなり人間の範囲を超えるおそれがあります。

 

いま、人工知能の規制をめぐる議論が活性化していますが、その中で『人工知能が人工知能を生み出すことを禁止すべき』とのルールが盛り込まれるものと僕は見ています。

人間のコントロール下においておくために、あくまで人工知能は人間だけが生み出せる状態にしておくべきなのです。

結論として、プログラミングの将来は人間にはしっかり残されているだろうと考えられます。

 

家庭での早期学習をすべきなのか

家庭での早期学習をすべきなのか

家庭での早期学習をすべきなのか

 

プログラミングを家庭で早期に学習すべきか、ですが、結論は『やらないよりはやったほうがいい』です。

理由は、脳が急激に発達する時期に多くのことを吸収して習得できるのですが、その時期は幼少期だからです。

スキャモンの発育曲線を見てみましょう。

スキャモンの発育曲線

スキャモンの発育曲線

 

脳を含む神経系は、6歳までに約90%まで発育します。

つまり、幼少期が脳の発育の黄金期なので、幼少期にどんどん吸収して覚えたほうが効率がいいんですよね。

幼少期の爆発的な成長を利用しちゃいましょう。

 

ロボット製作とプログラミングの教室【Crefus】

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まとめ

本記事では、STEM教育におけるプログラミングについて解説しました。

以下にまとめます。

 

本記事のまとめ

  • プログラミングは、コンピュータの中身をつくるコミュニケーション言語を操る行為のことで、キーボードなどを使って入力
  • STEM教育において、プログラミングはTechnology(技術)のひとつ
  • 海外の取り組み状況
    • 米カリフォルニア州では、州の教育局が定めるカリキュラムにはプログラミングを規定せず、学校ごとの裁量でプログラミング教育を実施
    • 香港では『カリキュラムの開発』『教育におけるICT』の柱を掲げ、知識集約型経済でどうやって成功するかの戦略を実践
    • スウェーデンでは、17歳からの上級中等学校における職業訓練コースにてプログラミング教育を提供
    • シンガポールでは、90年代から教育分野にICTを導入。学校への人員配置も充実しており、学校全体のICT施策を考えるICTマネジャーや、担任の先生に指導するICTトレーナー、ネットワークの管理をするネットワークエンジニアがいる。
    • イスラエルでは、1970年代半ばからコンピュータ教育の必要性を認識して教育カリキュラムを充実。1991年から段階的に、プログラミング言語だけではなくアルゴリズムの理解やプログラムの実装を学ぶカリキュラムを高等学校に導入。2000年からは、コンピュータサイエンス教員センターを設立して、専任の指導者の育成。
  • 日本は、Society5.0という未来の社会の姿に向けて、情報活用能力の育成とICT活用。
  • プログラミングの将来性はある。人工知能がプログラミングをする未来になると考えられるが、適切で安全なプログラムであることを人間がチェックすべき。そもそも人工知能がプログラミングであるため、人工知能が多数使われる未来にもプログラミングが求められる。
  • 家庭でも早期学習をやれるならやった方がいい。幼少期に脳が急成長する時期に覚えた方が効率がいい。

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