そういった疑問に答えます。
本記事では、以下の内容で危険な遊具に関する知識を解説します。
本記事の内容
- 危険な遊具一覧
- 国などの取り組み
- 危険な遊具で得られたもの
- 代替案
世代によっては超懐かしい遊具も登場しますよ。
僕自身にとって懐かしすぎるので、つい力の入った文章になりますが、ぜひ最後まで読んでいってくださいね〜!
ちなみに、危険な遊具を避けて室内で遊具遊びをする方法も記事にしましたので、参考にしてもらえたらうれしいです。
公園にある危険な遊具の一覧
公園にある危険な遊具(危険度の高いものから低いものまで)を以下のとおり挙げます。
危険な遊具
- 回旋塔
- ぶら下がりシーソー
- シーソー
- 箱型ブランコ
- 遊動円木
- 回転ジャングルジム
- ジャングルジム
- 雲梯
- 滑り台
- 鉄棒
こう見ると、すでに懐かしさで涙が溢れてくるなぁ。。
思い出に浸るのはあとでやるとして、写真付きで解説しますね。
回旋塔
回旋塔(かいせんとう)です。(Youtubeのサムネイルがunavailableとなるかもしれませんが、動画は見られます)
回旋塔は、危険な遊具の代表格といっても過言ではありません。
支柱の周りをぐるぐる回る輪があって、その輪を掴むなり乗るなりして回りながらスリルを楽しむ遊具ですね!
小学生たちはスリルを味わいたいもんだから、地面を蹴るなりしてどんどん加速するわけですよ。
そうすると、小学生の握力では把持しきれないほどに遠心力が増大して、しまいには手が離れてしまい、吹っ飛ばされるわけです。
その吹っ飛ばされる感覚がたまらないんですよね。
ただ、新潟で指の切断があったり、吹っ飛ばされたことで怪我するなど、事故が多かったんですよね。
遊び方を熟知して、身体能力が高くなければ、使いこなせない遊具です。
ぶら下がりシーソー
ぶら下がりシーソーも危険です。
シーソーが高い位置にあって、ぶら下がりながら揺動させるんです。
身体が浮く感覚がたまらない遊具ですが、身体が強烈に浮きすぎると手を離してしまい、不用意な体制で地面に落下します。
高い位置から不安定な体勢で放り出される可能性がある点が、危険なんですよね。
ただぶら下がるだけなら、そのまま落ちても着地できますが、シーソーで変な勢いがついた状態では、姿勢制御がむずかしいのです。
シーソー
意外ですが、シーソーも危険なんです。
埼玉福祉保健医療製菓調理専門学校の調べによると、以下のような事故があったそうです。
シーソーの事故事例
- 思い切りのって遊んでいると、勢いよく吹っ飛び、あごを縫うケガをした。
- 1人が先に降りたため、乗っていた側が落下し持ち手部分に口を強打し、前歯が抜ける。
- シーソーの板と地面の間に足を挟み、足首を骨折する。
想像できますね。。
シーソーって、左右で安定して揺動させることを前提として設計されているので、片方が急に降りたりとか、勢いよく吹っ飛ぶような過激な使い方は想定されていないんですよね。
箱型ブランコ
箱型ブランコは最凶・最恐・最強の遊具です。
ブランコのように乗ってユラユラするだけだと思ったあなたは平成以降の新世界の民です。
昭和な旧世界の民は、全く違う使い方をします。
箱型ブランコの回転軸を持って背もたれ部分に立ち、全体を立ち漕ぎするんです。
そりゃあ危険ですわな。
埼玉福祉保健医療製菓調理専門学校の調べによると、こんな事故が過去にありました。
箱型ブランコの事故事例
- ブランコをこぎすぎて、箱型ブランコごと一緒に倒れた。
- 箱型ブランコに4人で乗っていて、1人が立ち上がったところ転落しブランコの下に挟まり、腕を挫傷する。
- ブランコ外から箱型ブランコを押していた子が、ブランコを押したはずみに前のめりに倒れ、戻ってきたブランコが頭にぶつかり死亡する。
死亡事故まで起きている、ガチで危険な遊具なんです。
僕も小学生の頃に立ち漕ぎしていたら、箱型ブランコの下に落ちてしまって、戻ってきた本体で背中を強打し、呼吸困難になったことがあります。
遊動円木
遊動円木(ゆうどうえんぼく)も、気合いの入った危険な遊具です。
みんなで仲良くゆらゆらと。。を想定して設計されているはずなのですが、わんぱくな昭和ボーイズ&ガールズは、設計者の意図など眼中にありません。
いかにスリルを味わうかに意識が全集中しちゃっていますので!
一度に大人数で乗れるので、本気で漕いで全員が吹っ飛ばされるという無差別テロも起こります。
また、鐘を撞くような動きなので、人がそこにいたら、ゴーンと撞かれてふっ飛ばされます。
回転ジャングルジム
ジャングルジムを球体にして回転できるようにした傑作遊具です。
登るもよし、回るもよし。
めちゃくちゃお世話になりました。
これも回転させすぎて吹っ飛んで怪我をしてしまいます。
握力が問われる遊具ですね。
ジャングルジム
ジャングルジムも、意外なことに危険な遊具とされています。
登るだけなのですが、高いところから落ちる事故があるんですよね。
外に落ちる場合と、中で落ちる場合があり、いずれも打撲や骨折など、痛い怪我を負ってしまいます。
雲梯
雲梯(うんてい)のどこが危険なのか?と思うかもしれませんが、『落ちて怪我をするから』らしいです。
過保護だと思いますが、世論はそうなっているんですよね。
文部科学省によると、雲梯の上に腰掛けた状態から落下して怪我をしたことがあるそうです。
そんなの、遊具が悪いわけじゃないんですけどね。。
滑り台
滑り台も危険な遊具なんだとか。
その証拠に、高くて長い滑り台って、最近見かけませんよね?
文部科学省によると、こんな事故があったそうです。
滑り台の事故事例
- 滑り台の途中から飛び降りて怪我
- 滑り台を登ったら、滑り降りてくる子どもとぶつかって怪我
これも滑り台の適切な使い方から反したものなので、滑り台には罪はないですよね。。
鉄棒
鉄棒も危険だとか言われる場合があります。
昭和ボーイズ&ガールズにとっては、鉄棒は足をかけてぐるぐる回ったり、グライダーの発射台として使ったものです。
今考えると、結構あぶないかも。
文部科学省によると、両足をかけて遊んでいたときに、足が外れて落下して怪我した事例があったそうです。
これは(個人的には極めて)正しい使い方のように思えて仕方ありません。。
危険な遊具に対する取り組み
危険な遊具が取り沙汰されていますが、どのような取り組みがなされているのでしょうか。
要約すると以下です。
危険な遊具に対する取り組み
- 啓発
- 撤去
- 研究開発
詳しく見ていきます。
遊具の使い方などの啓発
国は指針を出すなどして、啓発・方向づけを推進しています。
具体的には、『都市公園における遊具の安全確保に関する指針』を出して、公園や遊具の管理や安全確保に関して方向づけをしています。
公園の管理者は地方自治体(市、町、村など)なので、要は地方自治体への指導ですね。
国土交通省の指針を受けて、(一社)日本公園施設業協会は、『遊具の安全に関する規準(JPFA-SP-S:2014)』をつくって公表しています。
この規準にもとづいて、遊具が作られていくわけですね。
危険な遊具の撤去と入替え
地方自治体は、危険な遊具をどんどん撤去して、替わりに安全性の高い遊具を設置しています。
国土交通省のデータによると、平成10年から令和元年までの約30年間で、減った遊具と増えた遊具はこんな感じです。
減った遊具
- ゆりかご型ぶらんこ(箱型ブランコ)
- 木製複合遊具
- 回転塔
- ジャングルジム
- 石/コンクリの山
- シーソー
- 吊り輪
増えた遊具
- ラダー
- フィールドアスレチック用具
- 複合遊具(その他)
- 砂場
- すべり台
- その他
- 鉄棒
- 鋼製複合遊具
- ぶらんこ
- 象形遊具
- スプリング遊具
- 健康器具系施設
減った遊具は、人気がなかったりメンテが大変という理由もあるかもしれませんが、『危険だから』も理由としては考えられそうですね。
ただ、事故事例が啓発に使われている鉄棒や滑り台も実際には増えているので、危険度によって扱いが異なるのでしょうね。
研究開発
企業が新たな遊具を開発しています。
開発の主な動機は以下です。
遊具開発の動機
- 安全な遊具が求められている
- インクルーシブな遊具が求められている
遊具には寿命があって更新せなばならんので、新しい遊具を導入する必要があるわけですね。
そこへきて、遊具の安全性を問うような事故があったり、社会的な要請があったりして、障がいの有無にかかわらず安全に遊べる遊具(インクルーシブ遊具)が求められています。
遊具メーカーは、安全性とインクルージョンを両立させた遊具を開発し、公園に設置しているのです。
遊具の安全性の例
安全性の観点では、(一社)日本公園施設業協会の『遊具の安全に関する規準(JPFA-SP-S:2014)』がバイブルとなっています。
遊具メーカーのコトブキでは、例えば以下の工夫を盛り込んで、遊具を開発・設計しています。
- 頭部も胴部も入らない開口部
- 頭部も胴部と抜ける開口部
- 遊具周囲の衝撃吸収素材
インクルーシブな遊具の例
インクルーシブ遊具に関しては、わかりやすい記事を用意したので、ぜひ読んでみてください。
あなたの自宅近くの公園にも、すでに設置されているかもしれませんよ。
危険な遊具で得られたもの
危険な遊具が置き換えられている現状をお伝えしましたが、悪いことばかりではなかったと思います。
危険とされる遊具の最大のメリットは、高い身体能力の獲得です。
事故の多い危険な遊具を使いこなすには、危険を察知し回避する高度な反射神経や運動神経が必要になってきます。
何度も痛い思いをしながら練習することで、遊具を使いこなすわけです。
いい子にして縄跳びや砂場あそびをしているだけでは、到達できない運動領域なんです。
このように、危険な遊具を使うと、高い身体能力を身につけられるのです。
遊具あそびで得られる力では、遊具で得られる力を網羅的に解説したので、よければ読んでみてくださいね。
衰えていく運動能力
危険な遊具が減っていくことと直接関係がある!とはいいきれないのですが、子どもたちの運動能力は確実に低下しています(以下のリンクを参照。
健全な肉体を手に入れるだけでなく、子どもによってはスポーツ選手を目指すのに、身体能力低下とは嘆かわしい。
では、危険な遊具の代わりに身体能力を向上させる方法をいくつか紹介します。
危険な遊具の代替案
危険な遊具で得られていた身体能力。
より安全なやり方で身体能力を獲得する方法は以下のとおりです。
危険な遊具の代替案
- 体操教室
- ダンス教室
- 格闘技ジム、武道の道場
- その他スポーツスクール
- 室内遊具
個別に説明します。
体操教室
体操教室は遊具あそびの代替手段ナンバーワンだと思います。
遊具で鍛えられるバランス感覚や瞬発力、空間認識力、柔軟性、想像力など、あらゆる点で共通していますからね。
それに、鉄棒とか吊り輪など、道具もある程度共通ですし。
ダンス教室
ダンス教室は、筋力や瞬発力、リズム感、持久力などを総合的に養えます。
ブレイクダンスなどの派手なものでない限りは、事故は起きにくいですね。
僕は学生時代に『アニメーションダンス』を習ったことがあるのですが、身体の末端まで神経を行き渡らせて、自分の身体の動きを把握・コン
ロールするので、成長期にやれるとよかったなぁと思っています。
アニメーションダンスの例です↓
格闘技ジム、武道の道場
格闘技ジムや武道の道場は、体系的な動きを繰り返すことで、全身の筋力や持久力、技を繰り出すための身体的な操作感覚を得られます。
特に武道では、高い精神性も獲得できますよ。
怪我は日常ですが、指導者のもとで行うため、過度な怪我は防げます。
その他スポーツスクール
球技を中心として、スポーツスクールが盛んです。
指導者がいるので、ゼロとは言わないまでも、一人で遊ぶよりは安全性は高くなっています。
多種目スポーツスクールJJMIXなどの複合的なスポーツクラブもあるので、見てみるだけでも面白いかも。
「リベルタサッカースクール」の無料体験会へ参加してみるのも気軽でいいですね。
ハーツバスケットボールスクールや、ベースボールスクールポルテなども候補かと思います。
まずは体験会に参加してみて、合わなければ辞める、でいいと思いますよ。
室内遊具
公園から楽しい遊具が減っているのなら、自宅で再現することも手です。
親が近くで見守れるし、出かける労力もないし、洗濯も楽だし。
具体的には、遊具の多い公園を自宅で再現する方法を参照ください。
みんなの意見
危険な遊具に対して、どんな意見が出ているかを紹介しますね。
- 学校の立場であれば、『預かる以上、危険な遊具の撤去は致し方ない』とする声も。
おはようございます😃
最近の小学校では、昭和の世代には懐かしい「ちょっと危険な遊具」が姿を消しています🏫
いまになって考えると、かなり危険な遊具もありました😱
実際に子どもが怪我をすることも少なくなかったようです。
大切な子どもを預かる学校にしてみれば、撤去もやむなしですね😅 pic.twitter.com/Nj9RKlhwdf
— ひっこしするZooh(ひっこしするぞー) (@harimao007) March 16, 2023
- 回旋塔に関して、石に頭を打ちつけて救急搬送事例も。。
学校の昼休みに、振り飛ばされて、石に頭を打ち付け救急車で搬送された同級生がいます。
入院してました。危なくない遊具は無いけど、これは積極的に危険な遊具。
— kaztima@竹島&北方領土 (@kaztima) March 15, 2023
- 撤去擁護派です。親からしてみれば、怪我するリスクを極力減らしたいですよね。
おはようございます😃
最近の小学校では、昭和の世代には懐かしい「ちょっと危険な遊具」が姿を消しています🏫
いまになって考えると、かなり危険な遊具もありました😱
実際に子どもが怪我をすることも少なくなかったようです。
大切な子どもを預かる学校にしてみれば、撤去もやむなしですね😅 pic.twitter.com/Nj9RKlhwdf
— ひっこしするZooh(ひっこしするぞー) (@harimao007) March 16, 2023
- 回転ジャングルジムを推す声も!
『幼児期に公園で遊んで欲しい遊具』
公園行ったら毎日でも乗って欲しいのが「ブランコ」姿勢や自律神経を育てるのに有効。でも本当の1位は「回旋塔」絶滅危惧種の遊具ですが、回転する事で三半規管にリンパ液が流れ、眼振と言われる前庭動眼反射が起こります。字を読んだりボールを追う力の源に。 pic.twitter.com/VptSSeY96I
— 宇佐川研(発達障害臨床研究会) (@usagawaken) March 12, 2023
- 『都内の公園は大人の休憩所なだけ』。。まさにそんな感じですね。
かつて子どもとよく行った公園に久しぶりに寄ったら、遊具がいくつもなくなっていた。ボール遊びも制限されて。危険・老朽化... 仕方ないのかもしれないけど、子どもたちの遊び場は残してほしいな。都内の公園は大人の休憩所なだけという所が本当に増えました...🌳#BlueOcean
— みどみどり (@radiogreen07) March 13, 2023
- 生身の身体が吹っ飛ぶ感覚。。確かに!
ぐるぐる回る遊具もなくなってしまったし、遊具がなくても友達同士で手を繋いでアホみたいに回って吹っ飛んで大爆笑みたいな危険な遊びももうしないですから、生身の体が吹っ飛ぶ感覚自体を知らないですしね😅
体感できるのはせいぜい遊園地とかですかね💦
でも背が足らなかったら乗れないですし😂— おかっぱせんせー (@rouge_rg) March 17, 2023
さまざまな意見がありますね。
僕個人としての意見は以下のとおりです。
Sakackyの意見
『致命傷や重傷にならない限り、運動能力向上や楽しい時間の確保のためにも、多少危険な遊具は設置してもいい。ただし、使い方の指導や監視は必須。』
正しい使い方で遊具を楽しんで、健やかに成長したいものです。
まとめ
本記事では、危険な遊具について解説しました。
以下にまとめます。
本記事のまとめ
- 危険な遊具として指摘されているものとして以下を紹介
- 回旋塔
- ぶら下がりシーソー
- シーソー
- 箱型ブランコ
- 遊動円木
- 回転ジャングルジム
- ジャングルジム
- 雲梯
- 滑り台
- 鉄棒
- 遊具に関して以下の取り組みがされている。
- 遊具の使い方などの啓発
- 危険な遊具の撤去と入替え
- 研究開発
- 危険な遊具で得られたものとして高い身体能力を説明
- 危険な遊具の代替案として以下を紹介
- 体操教室
- ダンス教室
- 格闘技ジム、武道の道場
- 室内遊具