その疑問に答えます。
本記事では、モンテッソーリ園でキャラクターが禁止されている理由をしっかり解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
モンテッソーリ教育でキャラクターものが禁止される5つの理由
モンテッソーリ教育でキャラクターものが禁止される理由は、以下の5つです。
キャラ禁止の理由5つ
- 想像力を広げるため
- 集中を持続させるため
- 遊びの幅を広げるため
- ほかの子とのコミュニケーションを増やすため
- トラブル回避のため
個別に説明しますね。
想像力を育てるため
モンテッソーリ教育では、想像力を育てるためにキャラクターを禁止しています。
キャラクターものを使っていると、キャラクターの物語の範囲に想像が限られてしまいます。
また、後々の創作活動などにおいても、好きなキャラクターの絵がベースになってしまうなど、想像力を限定してしまうのです。
キャラクター禁止にすることで、子どもたちの自由な想像力を最大限に伸ばそうとしているわけですね。
確かに、僕もずっとカメハメ波が出るイメージを持ち続けていましたし、従姉妹が描く絵もしばらくセーラームーンがベースになっていたっけ。。
集中を持続させるため
集中を持続させる理由もあります。
子どもたちの大好きなトーマスやアンパンマンの絵が描かれていたら、どうしてもそちらに目が向いちゃいますよね。
その結果、話を聴いていなかったり、行動が遅れてしまうなどの影響が出てしまいます。
モンテッソーリのお仕事では、お手本の動作をじっくり観察し、自分のお仕事に集中して取り組むものです。
集中を切らしてしまうキャラクターものは、モンテッソーリ教育の根幹に悪影響を与えてしまうわけですね。
メモ
(*)お仕事とは、モンテッソーリ教育の基本要素のひとつ。教具と言われる道具を使用して、さまざまな動きを通じ、日常生活の練習や言語、数などの概念を習得する活動のこと。
遊びの幅を広げるため
遊びの幅を広げるためという理由もあります。
モンテッソーリ園では、四六時中お仕事をやっているわけではなく、自由な外遊びなども組み合わせています。
子どもがキャラクターものに囲まれている、どうしてもその世界観に影響されてしまいます。
例えば、鬼滅の刃のキャラクターがそこらじゅうに描かれていたら。。遊びの時間は『雷の呼吸!一の型!霹靂一閃!六連!』とか言って棒を振り回しますよね。
僕が同じ年齢だったら200%それをやります。
それはそれで楽しいですが、モンテッソーリ教育の方針からすると、こうしたごっこ遊びはカリキュラムに組み込みにくいんですよね。
ほかの子とのコミュニケーションを増やすため
ほかの子とのコミュニケーションの増加も理由です。
例えば、モンテッソーリ教育は縦割りの多年齢保育なのですが、年長児は優しさをもって幼い子たちの面倒を見て、幼い子たちは年長児をよいお手本として学び育っていきます。
もちろん、同年齢同士のコミュニケーションも重視されます。
そこにキャラクターが存在すると、子どもたちのふるまいがキャラクターベースになってしまい、それぞれの性格に合わせたコミュニケーションをとりづらくなります。
キャラクターの世界観に引きずられるのではなく、ひとりの人間として、ゼロベースでほかの子たちとコミュニケーションを取りたいものですね。
トラブル回避のため
キャラクターものはトラブルの種にもなるのです。
持っている子と持っていない子がいたら。。。想像つきますよね?
持っていない子への配慮が必要というわけです。
また、子どもたちに人気のキャラクターは、アンパンマンやトーマス、鬼滅の刃、すみっコぐらし、プリキュアなど、数が限られています。
持ち物の絵も同じようなものになって、取り間違えることも出てきますので、そうしたトラブル回避のためにも、キャラクター禁止なのです。
参考:三川りっしょう子ども園、玉幼稚園
キャラクター禁止のメリット
モンテッソーリ教育のキャラクター禁止にはこんなメリットがありますよ。
キャラクター禁止のメリット
- 善悪の判断力が身に付く
- 物の取りまちがいを防げる
- 影響を受けづらい
善悪の判断力が身に付く
キャラクターの世界観がものごとの価値基準になると、怖いですよね。
鬼滅の刃だったら、
- 鬼=悪、刀で首を斬られるもの
- 鬼狩り=善、刀を振るうもの
の構図があるので、善悪の判断のベースになってしまうと、色々とまずいです。
キャラクターの世界観に影響されず、この世界の現実における善悪の判断力を身につけられます。
物の取りまちがいを防げる
キャラが被らないので、物の取り間違いを防げます。
あまりにシンプルだとむしろ被ることがあるので、名前を入れたり、その子独自のデザインを選ぶなどの工夫が必要ですね。
影響を受けづらい
モンテッソーリ園で過ごす時間があることで、キャラクターのいない時間が増えます。
家では好きなキャラクターに囲まれても、一日の中でキャラクターのいない時間をしっかり確保することで、キャラクターの影響を度合を少なくできます。
影響が強過ぎるのはよくないですからね。
キャラクター禁止のデメリット
デメリットは2つです。
キャラクター禁止のデメリット
- 子どもがグズる
- 話についていけない
子どもがグズる
家では大好きなトーマスのパジャマを着ていたのに、園にはどこにもトーマスがいない。。
幼い子どもはグズるでしょうね。
なだめて登園準備をさせる光景が目に浮かびます。
家と園の区別を親がていねいに教えてあげたいですね。
話についていけない
キャラクターに触れない時間が長いと、園外の友だちとの会話についていけない場合があります。
流行りもののキャラクターの話についていけないのは、自分が少数派であればあるほど、つらいですからね。。
僕の場合はキャラクターではなかったですが、家庭の教育方針でテレビゲーム禁止だったので、友だちとの会話に入れなかったのは当時はつらかったですね。
今となっては、ほかの有意義なことに時間を使えたのはよかったと思っていますよ。
まとめ
本記事では、モンテッソーリ教育でキャラクターが禁止されていることについて解説しました。
以下にまとめます。
本記事のまとめ
- モンテッソーリ教育でキャラクターが禁止されている理由は5つ
- 想像力を広げるため
- 集中を持続させるため
- 遊びの幅を広げるため
- ほかの子とのコミュニケーションを増やすため
- トラブル回避のため
- キャラクター禁止のメリット
- 善悪の判断力が身に付く
- 物の取りまちがいを防げる
- 影響を受けづらい
- キャラクター禁止のデメリット
- 子どもがグズる
- 話についていけない