英語は国際的な共通言語である以上、お子さんの英語能力を少しでも高めてあげたいですよね。
本記事では、小学校での英語教育の内容をまとめるとともに、小学校の頃から英語を学ぶことのメリット&デメリットを解説していきます。
小学校教育での英語必修化の内容
2024年時点では、小学校の外国語教育の導入状況は以下です。
もちろん、公立の小学校です。私立は個別にカリキュラムを組んでいますからね。
- 中学年(3,4年生):『外国語活動』
- 高学年(5,6年生):『外国語』
平成23年(2011年)から高学年(5,6年生)は必修だったのですが、以下の背景を理由に変更されたのです。
必修化の背景
中学年(3,4年生)からの『外国語活動』
文科省によると、中学年(3,4年生)からの外国語教育の必修化の背景は以下です。
中学年向け『外国語活動』の背景
- グローバル化の中で外国語によるコミュニケーション能力がますます重要に
- 平成23年からの高学年への英語教育は一定の成果を出した
- しかし小学校で音声中心で学んだことで、中学校以降の文字での学びに円滑に生かされていない
- 英語の発音や綴り、文構造の学習が不十分
高学年(5,6年生)からの『外国語』
これまで高学年でやっていた『外国活動』を中学年のカリキュラムに引き下げたので、高学年は『外国語』というちょっとフォーマルな科目が導入されました。
大まかな背景として中学年の背景と同様なのですが、特に高学年向けの背景は以下です。
高学年向け『外国語』の背景
- 高学年は抽象的思考力が高まる時期なので、より体系的な学習が求められる
- 進級や進学のあとに、それまでの学習内容や指導方法を発展的に活かせていない
- 高学年からは発達段階に応じて『読む』『書く』を加えて総合的・系統的に教科としての学習を行い中学校への接続を図る
実際に英語教育がどういう結果をもたらしているのか、英語教育の実施状況調査をご覧ください。
小学校英語教育の内容
中学年(3,4年生)
『外国語活動』と呼ばれるもので、以下の力を伸ばす目的で行われます。
- 聞く
- 話す(やり取り)
- 話す(発表)
フラッシュカードやイラストが使われるなど、簡単でわかりやすい表現が中心です。
『外国語活動』と言われるだけあって、成績評価の対象にはならないのが特徴です。
そして、目標としては以下です。
聞く
- ゆっくりはっきりと話された際に,自分のことや身の回りの物を表す簡単な語句を聞き取れる。
- ゆっくりはっきりと話された際に,身近で簡単な事柄に関する基本的な表現の意味が分かる。
- 文字の読み方が発音されるのを聞いた際に,どの文字であるかが分かる。
話す(やり取り)
- 基本的な表現を用いて挨拶,感謝,簡単な指示をしたり,それらに応じたりする。
- 自分のことや身の回りの物について,動作を交えながら,自分の考えや 気持ちなどを,簡単な語句や基本的な表現を用いて伝え合う。
- サポートを受けて,自分や相手のこと及び身の回りの物に関する事柄について,簡単な語句や基本的な表現を用いて質問をしたり質問に答えたりする。
話す(発表)
- 身の回りの物について,人前で実物などを見せながら,簡単な語句や基本的な表現を用いて話す。
- 自分のことについて,人前で実物などを見せながら,簡単な語句や基本的な表現を用いて話す。
- 日常生活に関する身近で簡単な事柄について,人前で実物などを見せながら,自分の考えや気持ちなどを,簡単な語句や基本的な表現を用いて話す。
高学年(5,6年生)
『外国語』と言われるれっきとした教科なので、成績評価の対象となるのです。
国語や算数、理科、社会とも同等ってことですね。
以下の5つの力を総合的に伸ばします。
- 聞く
- 話す(やり取り)
- 話す(発表)
- 読む
- 書く
そして、目標としては以下です。
中学年の目標よりも高度になっていますね!
聞く
- ゆっくりはっきりと話されれば,自分のことや身近で簡単な事柄について簡単な語句や基本的な表現を聞き取ることができる。
- ゆっくりはっきりと話されれば,日常生活に関する身近で簡単な事柄について,具体的な情報を聞き取ることができる。
- ゆっくりはっきりと話されれば,日常生活に関する身近で簡単な事柄について,短い話の概要を捉えることができる。
読む
- 活字体で書かれた文字を識別し,その読み方を発音することができる。
- 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現の意味が分かる。
話す(やり取り)
- 基本的な表現を用いて指示,依頼をしたり,それらに応じたりすることができる。
- 日常生活に関する身近で簡単な事柄について,自分の考えや気持ちなどを,簡単な語句や基本的な表現を用いて伝え合うことができる。
- 自分や相手のこと及び身の回りの物に関する事柄について,簡単な語句や基本的な表現を用いてその場で質問をしたり質問に答えたりして,伝え合うことができる。
話す(発表)
- 日常生活に関する身近で簡単な事柄について,簡単な語句や基本的な表現を用いて話すことができる。
- 自分のことについて,伝えようとする内容を整理した上で,簡単な語句や基本的な表現を用いて話すことができる。
- 身近で簡単な事柄について,伝えようとする内容を整理した上で,自分の考えや気持ちなどを,簡単な語句や基本的な表現を用いて話すことができる。
書く
- 大文字,小文字を活字体で書くことができる。また,語順を意識しながら音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現を書き写すことができる。
- 自分のことや身近で簡単な事柄について,例文を参考に,音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現を用いて書くことができる。
出典:文部科学省『小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説』
小学校から英語を学ぶメリット
小学校から『外国語活動』『外国語』によって英語を学ぶようになったわけですが、メリットは確かに存在すると思います。
小学校から英語を学ぶメリット
- 伸び盛りに一気に吸収できる
- 多様な価値観を持てる
- 進学や就職に有利
伸び盛りに一気に吸収できる
スキャモンの発育曲線の記事でも紹介したのですが、言語分野を含む神経系は、幼児期に一気に成長します。
その波にうまく乗せられると能力は一気に伸びます。
言語の習得時期は早い方がいいとされているので、小学校から英語を学ぶことができれば、効率的に英語の能力を伸ばせます。
多様な価値観を持てる
小学校のうちは多感な時期で、いい意味で価値観が固まっていません。
英語を学ぶとなれば、価値観に以下のいい影響があるでしょう。
価値観への影響
- 父母が話す言葉以外を使う人たちがいるんだと気づく
- 英語を使って外国人と話すことができれば、考え方の違いにも触れられる
- 日常で目に入る英語の情報を読み取り、興味関心を広げていく
多様性を理解する素地を身につけられます。
進学や就職に有利
伸び盛りから英語を習得した子どもたちは、進学や就職の時期になると、より一層高いレベルで英語を使いこなすことでしょう。
その時代にはグローバル化がさらに進行しているでしょうから、英語は当然に求められるはずです。
早いうちから英語を学んでおくことが進学や就職に有利になるのは間違いないですね。
僕も今となっては英語をちょくちょく使いながら仕事をしていますが、中学校から英語を学んできた世代です。
もし、より実用的なカリキュラムで小学校から英語を学んでいたら、今ごとは。。。と妄想しちゃいますよね。
小学校から英語を学ぶデメリット
デメリットはあまりないように思いますが、僕が唯一懸念しているのは、『型にはめたり苦手意識を持たせてしまうと英語が嫌いになるリスクがある』という点です。
実は僕の身内に中学校の教諭がいるのですが、こんなことを言っていました。
- 小学校のうちの英語学習は、レクリエーションが多くて好きになる子が多い
- しかし、いざ『教科』として読み書きが入ってくると、途端に嫌いになってしまう
英語はあくまでコミュニケーションツールですからね。
英語圏の人と意思疎通を図ったり、英語圏の情報を入手するためのツールです。
お勉強科目として英語を詰め込むのは、目的からして間違っているんですよね。
楽しく学んでコミュニケーションツールとして使えるようになるのがベストです。
小学校のうちから英語を学ぶおすすめの方法
小学校のうちから英語を効率的に学んで、コミュニケーションツールとして使えるようになるには、楽しくコミュニケーションをとることです。
読み書きをやらせても子どもは飽きますからね。
一つ紹介したいのは、4-12才向けの英語レッスン【NovaKid】という子ども向けのオンライン英会話です。
こんな特徴があります。
NovaKidの特徴
- 時間を節約できるオンライン
- 初心者から上級者まで対応
- 4歳〜12歳まで対応
- 経験豊富なネイティブ講師陣が対応
- CEFR(*)に基づいて作成されたカリキュラム
(*)Common European Framework of Reference for Languagesのことで、言語の習熟度や運用能力を測るヨーロッパの基準です。
【NovaKid】お試しレッスンもあるので、試してみて判断すればOKです。
オンラインという手軽な方法で、聞く力と話す力を鍛えられますし、外国人と接することへのハードルを下げられるのは大きいですよね。
ぜひNovakid公式サイトを見てみてくださいね。
まとめ
本記事では、小学校からの英語教育の現状と、メリット&デメリットを紹介しました。
以下にまとめます。
本記事のまとめ
- 小学校での英語教育の現状は以下
- 中学年(3,4年生):『外国語活動』として、『聞く』『話す(やり取り)』『話す(発表)』を軸に学習
- 高学年(5,6年生):『外国語』として、中学年の内容に加えて『読む』『書く』を追加して体系的に学習
- 小学校から英語を学ぶメリットは以下
- 伸び盛りに一気に吸収できる
- 多様な価値観を持てる
- 進学や就職に有利
- 小学校から英語を学ぶデメリットは、『型にはめたり苦手意識を持たせてしまうと英語が嫌いになるリスクがある』という点
- 小学校から英語を学ぶおすすめの方法として、4-12才向けの英語レッスン【NovaKid】を紹介